タスマニアを南北に貫くハイウェイを南へ走る。
車のどの窓に目をやっても同じ風景が流れてゆく。
若草色の牧草地が丘の向こうまでのび、
窓枠のフレームの奥で青空とつながっている。
時折茶色くくすんだ色の羊たちが
生まれたばかりの真っ白な子羊とならんで芝に座り込み
そんな景色を眺めているのが目に入る。
車の中の自分は彼らと同じ景色を、ほんのつかの間共有する。
*****
タスマニアの州都ホバートにやってきた。
ヴィンヤードでの剪定が一通り終わり、
次のワイヤー作業が始まる前の3日間の”ゴールデンウィーク”だ。
「今日は自転車はないの?」
以前好んで泊まっていたバッパー(安宿)にチェックインすると、
レセプションのお姉さんがそう声をかけてきてつい嬉しくなった。
半年前の滞在を覚えてくれていたのだ。
キッチンエリアでは半年前と同じ中国人の男が働いていて、
こちらから声を掛けると
「ああ、あの時の!」
と思い出してくれた。
つまりたったそれだけのことだけど、
it made my day,
何かホームグラウンドに帰ってきたようで、
外の寒さも忘れて
今はどこか暖かい。
****
***
**
*
タスマニア滞在は長引きそう。
仕事探しの要領を得たこの島で、
旅の資金がしっかりたまるであろう来年の1月ごろまで、
ファーム仕事を続けることにした。
うっかり?、合計で実に1年間もタスマニアに住むことになりそうだ。
資金をしっかりためて、
自転車旅の装備も充実させてから
オーストラリア旅最大の山場、
1200キロにわたって”なにもない”(ガソスタならあると聞いている)、
大陸南部のナラボー平原に入っていきたい。
さて、どうなることやら・・。








