陸路でマレーシア入国

9/JULY

「俺はここで死ぬのかもしれない..」
おびただしい数のモーターバイクがけたたましい音を響かせて
目の前の狭いレーンを駆け抜けていく。
車道側からそれを見て、とっさに不吉な言葉が脳裏をよぎった。

シンガポール・マレーシア間の国境にかかる一本の橋。
その橋に続くモーターバイク専用レーン(以下Mレーン)に飛び込まない限り、
自転車では国境を越えられない。
でもそんな唯一の道は車道の3分の2程度の幅しかなく、
その中をモーターバイクの群れがよく事故らないもんだと
感心するくらいスレスレの間隔で走っている。

バイクは後から後から現れて途切れることはなさそうだった。
「・・チャリダーなめんなよ~!」
決死の覚悟で、Mレーンに飛び込んだ。

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Mレーンの先には高速道路の料金所のようなイミグレがあり、
そこでパスポートにハンコをもらうと
また群れとともに猛スピードで走り出す。
できるだけスピードをだし、できるだけ左端により続ける・・
そうしないとほんとに事故をやらかしそうだった。
「”Welcome to Malayia”のサインがあったら記念写真でも撮ろう」
そんなことを思っていたけど、そんな余裕など一瞬たりともない、
決死のマレーシア入国。
追突されないように時速40キロ代をキープして数キロの橋を超えたときには
さすがに疲れと安堵でへたりこんだ。

(あまりに必死すぎて、入国のスタンプすらもらい損ねたんだけど・・
これはいいのだろうか汗)

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先進国から途上国にきたという実感はすぐにわいた。
路肩は崩れや凹みがおおく、どことなく街全体がくすんでいる。
でもシンガポールよりさらに安い。
食事は一食100円程度、フレッシュなフルーツジュースも30円。
国境の街ジョホール・バルの中心部は深夜まで屋台が立ち並び
まるでお祭りのようで、熱に浮かされたようにその中を歩き回った。
マレーシア、ここはなかなか楽しめそうな国だ。

カテゴリー: 2011 東南アジア マレー半島 パーマリンク

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