タスマニア東海岸の田舎町スワン・シ―での剪定仕事がようやく終わり、
仕事仲間とハグして送迎のバンに乗り込んだ。
「台湾一周をやるときは連絡をくれ。ちょっーとだけなら、一緒に走るからさ」
「香港にくるときはフェイスブックでテキストしてくれ。台湾より小さくて簡単だぞ(笑)」
「マレー半島から帰ってきて仕事がほしかったら連絡ちょうだい。たぶん空きはあるだろうから」
タスマニアでできた友人たちからの暖かい言葉を思いうかべながら
最後になるであろうタスマニアの景色をガラス越しに見つめていた。
結局半年間もいたタスマニア島。
オーストラリア大陸からは海を隔てて独立したこの島のように、
ここでの思い出は一つの特別な景色と温度をもって頭の中にとどまり続けるような気がする。
さて、ここでの”資金集め”は十分達成できたとは言えないけれど
今はもう動き出すときだ。
7月7日から1ヶ月かけて、ちょっと遠征、
いよいよ夏の東南アジアでのサイクリングが始まる。
******
「タイのバンコクで結婚式を挙げるんだけど、来れる?」
大学時代の友人から連絡が入ったのは、3月だった。
当時財布には日本に戻るフライト代すら入っていなかったけど(苦笑)、
欠席すると後悔するとおもい、翌日には「出席」と返答をした。
同時にひとつのアイデアが浮かんだ。
どうせならバンコク直行便ではなく
オーストラリアから地理的に近い(=チケットの安い!?)シンガポールまでフライトして、
浮いたお金でマレー半島を自転車で走ったら面白いんじゃないだろうか?
調べるとシンガポール⇔バンコク間の距離は約2000キロ。
標高差もそんなになさそうだし、
何より宿や食事代はオーストラリアと比べたら破格の安さ!!
毎日100キロこいで、
毎日安食堂で得体のしれないけどウマいもんをたべて、
毎日安宿のシングルルームで暑さに悶えながら眠りにつく・・・
・・・これはなんて贅沢なんだろう!!
オーストラリアも少し新鮮味が薄れていたからなにか新しい風がほしかった。
このマレー半島はまさに一石二鳥、いや三鳥四鳥のチャリ旅に思えたのだった。
そんな新しい旅が、来週から始まる。
バイバイ、タスマニア!
待ってろ、夏のマレー半島!
何より友人のウェディング。楽しみ楽しみ♪
*****
○マレー半島縦断の自転車旅
{期間} 7月7日より1か月間
{国} シンガポール→マレーシア→タイ
{距離} 約2000キロ
{予算} AUS$2000(日本円で20万弱。フライト往復:滞在費=1:1くらい?!)
{コンセプト} 軽装&アナログ&現地調達
(荷物は着替え、寝袋、カメラ、自転車備品程度に。事前の情報収集はあえてほぼ無し。)