剪定中のおもいごと

音楽を一切かけずに剪定をしていると
いろんなことが頭に浮かんでは消えてゆく

好きな曲が流れだすかと思えば、
昔のちょっとした思い出が回想されたりする
時々ふっと笑ってしまうのはいい思い出のとき
顔をしかめてしまうのは苦い思い出のときだ。
(たいていは後者 )

昔の自分を思い出すたび
今ここにいる不思議さに囚われる。
なぜいまここにいるのか
この先どう転んでいくのか・・

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この旅は５年前のニュージーランドのときとはずいぶんと状況が違う
あのときは一年間という限定された時間のなか
大学生という未熟な自分を少しでもよくしたいと願って動いていた

そしていま、
日本で会社勤めを数年間経験したのち、こうしてオーストラリアにやってきた
時間的リミットもなく
社会的常識も少しはわきまえ
多少のことは物怖じせずこなせるようになっての、新しい旅。

しかし旅にでてみて
この、”ちょっとは経験を積んだ”という想いが
予想外に邪魔をしている。
なにかわかった気になって
物事に対してわかった気になって
どこかかっこつけて過ごしているような気がしてならないのだ。
自分の”この先”について、アグレッシブな気持ちが持てないのはそのせいだろう。

『白紙に戻す』
この行為を本気で決意するのはとても勇気がいるけれど
いつでも自分を白紙に戻す覚悟で過ごしていたい。

頭を柔らかく。
熟慮ができる重さのうらで
ふっと歩みだせる軽さを意識したい。
流れをかえてゆこう、
小さな石でも、少しずつ少しずつ、川の中に置いていけば
いつかは流れはかわってゆくのだから。

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剪定仕事もあと２週間。
半年滞在したタスマニアも、あと２週間。
もうすぐ、動き出すときだ。