海の匂い

日本から本が届いた。
小包を開けると久しぶりの日本語の文庫本。
ついつい必要以上に感動してしまい、何か宝石でも手に入れたような気持ちになる。

こいつは最高の環境で読みたいぞ、と考えて、
仕事の帰りに村はずれの入り江に立ち寄って
小さな桟橋に座りこみ、活字を追う時間を持つようにしている。

ちょうど本を開くころ夕焼けが始まり、
ちょうど本を閉じるころ、オレンジの残照が入り江いっぱいに広がる。
入り江に波はほとんどなく、みなもは鏡のように残照を照りかえし、
カモメがきまぐれに着水してその鏡を壊していく。
時折ページから目を離して顔をあげると、
周囲の景色もページをめくるように刻一刻と変化をみせてくれる。

この時間は、何事にも代えがたい。

Sunset in Dover, Tasmania

Doverの海はこれまで見てきたどの海とも違う。
まったくの透明で、まるで清流の水をそのまま注ぎこんだようだ。
いや・・・実際そうなのだろうか。

桟橋のしたに広がる海草の森。
限りなく透明な潮の匂い。
数隻の小さな漁船を除けば、
目の前に広がる入り江には、
何千年、何万年前ときっとまったく同じ自然がひろがっている。

****

こんなにきれいな海なので
水はそのまま「塩」として
コメを炊くときの隠し味に。
干潮の岩場の生ガキは
その場で食べても大丈夫。(笑)
つくづくタスマニアというのは面白い。

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