アウトドア好きはニオイでわかる

先日小用があってパース市内の病院へ行った。
ナラボー越えの時に悪くした右目がまだ完治していないので、
目薬欲しいな、と思って旅行保険もないのに意を決して診察を受けることにしたのだ。

担当ドクターへの病状説明の際、どうしても「自転車旅のときに」という単語を入れざるを得ないのでしょうがなく入れるのだけど、5月のエスぺランスの病院ではそれでナースからの質問攻めに遭うという散々な(ありがたい?)目にあっている。

今回も症状は同じだったから似たような説明をした。
するとどうだろう、物静かそうなそのドクターは不敵な笑みを浮かべて、
「・・ナラボーの風はどうだった?」
と、興味を隠し切れないという風に聞いてきたのだ。
その言いかたは、俺も時間があるときは長期サイクリングやってるぜ、と言わんばかり。診察以外の会話自体はその程度だったけど、まったくこのオーストラリアという国は”アウトドア人”に会う確率があまりに高いことに、改めて驚き、そしてうれしく思うのだった。

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そういえば、今のシェアハウスの仲間の一人にオランダ人のロバートという男がいる。彼もまたアウトドア好きの変態だ。

ロッククライミングが趣味でオーストラリアに来てからも人工壁のあるクライミングクラブに毎週のように通い、「来年はNZのマウント・クック(3754m、同国最高峰)に登るのだ」と言って10kgのバックパックを背負って付近の公園にある展望台を日々何十往復としている。
彼は毎回帰ってくるなり俺にこういうのだ。

「今日は展望台(の階段)の往復を○○回やったから、マウントクックの△△合目付近まで行けたことになるんだ…!!」

・・これはもう変態の所業という他ない。

ただ、その話を聞いているうちに、俺もいつかマウントクックに・・なんてことを思い始めてしまう自分も、おそらくロバートと同類なのだろう。

長距離自転車とマラソンについては俺のが上をいくが、
クライミングと雪山登山については彼が一歩も二歩も上。
(ついでに英語もロバートが断然上。)
お互い学ぶことが多くて会話が面白くてしょうがない。

パースでの最後の数か月は、こんな出会いを楽しみながら、なかなかオモシロくやっていけそうな気がしている。

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