写真でつづる山小屋アルバイト2010 -9月-

アルプスは天から秋が降りてくる。
9月に入り頂上付近が紅葉を始めると、紅葉前線は駆け足で山小屋の横を走り下りていった。下旬には初霜が降りて、シーズン終盤のアルプスに静けさが戻ってきた。

短いアルプスの秋。
シーズン最後の花たち。紅葉、甘酸っぱいベリーの実。
季節の移ろいの忙しさに目を見張る日々だった。

ブロッケン現象
思えば9月は「ブロッケン現象」が多かった。
これは標高の高い山でしか見られない現象で、
稜線上で・ガス(雲)が切れて太陽がでて・足元に広がる雲に自分の影がうつる・・・この条件が整うと、影のまわりに虹が弧を描く。
虹をまとった自分の影を見ると、ちょっと神様にでもなったような気分だ。
ブロッケン現象

紅葉するウラシマツツジ
僕はこの植物が好きだ。
ほかの高山植物がきれいな花を競い合う夏はただ地味に葉を茂らせ、
皆が枯れた秋になって誰よりも素晴らしい紅葉を見せてくれる。
うらしまつつじ

甘酸っぱいベリーの実。
食べられる実もよくなっている。
地面に座り込み、手の届く範囲のベリーを口に頬張る。
甘酸っぱいベリーの実

いちばんの夕焼け
レタッチ等してません、写真のままの夕焼け。すべてが真っ赤に染まり、スタッフもお客さんもあっけに取られて空を見上げた。
いちばんの夕焼け

バトンワーク
高山植物たちは、夏の短さを知っている。
シーズンを通して、見事なバトンワークで、次々にさまざまな花が咲いた。
バトンを手放すと、種を残し、土に戻ってゆく。
バトンを離す

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