WWOOFふたたび ~アボガドファーム~

アデレードの日本人宿「シンゴ’ズ・バックパッカーズ」に先日再び投宿。
でろんでろんの2日酔いの頭を抱えて、
2度目のWWOOF(ウーフ。≒ファームステイ)を終えて街に戻ってきた。

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実はここ10日間ほど、アデレード南部30キロほどの丘の上にあるアボガド・ファームに滞在していた。
毎日5時間働くと、宿と食事とビールとビールとビールがもらえるファームで、まさに天国のような環境だった。(笑)

これまでアボガドの木すら見たことがなかった自分にとって、
この10日間はまさに”人生初体験づくし”と言っていい。

400本のアボカドの木が植わり、
オレンジのように4-5mの高さの木のあちこちになっているアボガドを、手や網でもぎ取っていく。それらを仕分けして冷蔵の倉庫に保管し、週末に地域のファーマーズ・マーケットで売りさばく―――これが一週間の流れだった。

敷地の大半は、羊が放牧されている以外まったく未開のまま。コアラやカンガルーが毎日のように遊びにきて、絶滅危惧種であるはずの大型のオウム(yelow-tailed bkack cockatoo)も群れをなしてギャアギャアと飛び交っていく。

そして他に旅人が2人いて、どちらもドイツ人の若い女性で、どちらも目玉が飛び出るような美人という・・なんとも誰もがうらやむような環境ですごしていたのだった。(笑)

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WWOOFで何より面白いのは、そこのオーナーと知り合えることだ。
このアボガドファームのオーナーはグレンという男だった。

長年にわたってカンタス航空で働いていたグレンは、ある日まったく畑違いのアボガドファームを土地ごと買い取り、悠々自適な生活を始めたんだという。

辞めた理由は、”他にやりたいことがいくらでもあったから”。

その言葉通り、グレンの活動範囲は相当に広い。
アボガドの知識・腕前はもちろんのこと、
養蜂・牧畜も独学でこなし、
最近はパートタイムでカンタス航空で再び働き始めたという。
趣味はラグビー(自称セミプロ級)、モーターバイク、ダイビング、キャンピング、海外旅行。

酒の知識も豊富で、自宅1Fにワインセラーとバーまで(!!)持っている。
自分がファームを去る際のフェアウェルパーティーは何とも盛大で、
その自宅にある酒という酒を片っ端から飲まされてしまった。
(→で、翌日二日酔い、と・・汗) 

まったくこういう類の人間は、多趣味で何でも”大マジ”の一生懸命。
しかしだからこそしっかりと結果も残していく。
そんな生き方は見ているだけでも面白く、その生活を手伝うとさらに面白い。

グレンは52歳のくせしてとにかく若く、いつでも夢を語っていた。
こうありたい、こうしていきたい、こんなことをやってみたい、と・・。

いい生き方をしている人間と出会えた、そんな気がする。
それだけでも、この国を旅する意味はあるもんだ。
「さて、では自分はどう生きていこう」
こういう問いが頻発する生活。これはとてもつもなく面白い。

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2 Responses to WWOOFふたたび ~アボガドファーム~

  1. torimaria のコメント:

    初めまして。WWOFFについて調べていたら、たどり着きました。
    大学卒業したら行こうと考えています!
    アボガド・ファームのオーナーに私も会ってみたくなりました!
    今後の記事も楽しみにしております。

    • chirujirou のコメント:

      >torimariaさん
      はじめまして。
      アボガドファームはよかったですよ。もしアデレードいらっしゃるなら連絡してみるといいと思います。アデレード周辺でアボガドはここだけなのですぐわかります。

      ウーフは”はずれ”もあるらしいので(つまりチープな労働者を求めてるだけのファーム)、そこだけ気を付けてくださいね。それさえなえればウーフはローカルの生活や歴史を学べる絶好の機会と思います!^^

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