神楽坂、という町は居心地がいい。
新宿区にありながら迷路のような細い路地が網の目のように伸び、
こじんまりとした商店街はどこも活気が残っている。
「ここじゃぁまだまだ現役だよ」
そう言わんばかりにスピーカーから聞こえてくる、褪せることない70-80年代の歌謡曲。裏路地に迷い込めば小さな立て看板のレストランやカフェが民家に紛れ、ガラス越しに忙しそうに働く店員さんがふと目に映る。神楽坂、ここは街歩きの楽しさがそのまま残っているような町だ。
神楽坂駅を出てすぐそばの細い路地に入り、目的地である一ヵ月滞在予定のシェアハウスを見たときの衝撃は忘れられそうにない。
「古い建物なんだろうナ」
あらかじめ持っていた覚悟は、その外観に簡単に打ち砕かれた。外壁はくすみ黒ずみ、クラックが走り回って所どころに穴まで開いている。非常階段は見事に赤錆で覆われて真っ赤だ。もはやこの建物が先の震災でなぜ朽ちなかったのか不思議なくらいだ。
頼り気のないその非常階段を3階にあがり、まるでホラー映画のセットのような扉を開けて受付でお金を払う。一ヵ月の家賃、ネットも光熱費もコミコミで2万4千円。安い安いと思っていたその値段も、急に適正価格を下回るのでは・・とさえ感じられる。
案内されたドミトリールームは2Fのワンフロアを丸まる使ったつくりで、ベッド数はなんと20。それぞれの住人が好き好きに服を干し、タオルを使って”個室空間”を作っている。パッと見はカオスの一言だ。
・・などと悪態をついてみたけれど、
実をいうとこういう空間はむしろ好きな部類。
良くも悪くも他人を必要以上に気遣う必要がまったくないし(日本人同士にありがちな微妙な距離感がキライ)、2段ベッド同士が連結されていてぐらつくこともない。それに、それぞれのベッドにたこ足コンセントが伸びていて、電源だけはプライベート。たいていのドミでは電源確保がけっこう大変だからこれはありがたい。
30cm横の”隣人”との境界はうっすーい布きれ一枚・・これだって、気にしなければ意外となんともない。
まさか東京のど真ん中でこんな面白いバックパッカー的生活をするとは思いもしなかったけれど、「ここからどこまで這い上がれるか」、そういう目標が持てる楽しみもある。さぁ、東京暮らしのはじまり。楽しんでこう。
(まずは個室をとれるだけの経済力の確保、そして通勤用のロードバイクを購入しないと)
ちるじろうが好きそうな環境だなあ笑
たのしめー!!
楽しむよ~
でも手持ちの資金がなさすぎる・・「たまごがけご飯とノリ定食」で乗り切ります。
楽しそう!
楽しいですよ!
宿の住人も老若男女、外人も多いです。
楽しくないわけがないですね笑
ちるじろうさんの言葉を読むと、悲惨なことやしんどいことも楽しく見えます。ほんと、「がんばれ!」よりも「楽しめ!」という言葉がぴったりです。とはいえ、まだまだ寒いので、ほどほどに自重も。つづきを楽しみにしています。
楽しみに読んでいただいてありがとうございます^^
ははは、確かにここの環境は悲惨という言葉がぴったりです。
いやもうぴったりすぎるくらいですよ。
先進国日本の首都で、これ以下の生活はそうそう体験できるもんではないでしょう。
でもやっぱりこいういう生活が面白いんですよねーなんででしょう?自分でもわかりませんが。東京生活、出だしは最低・・じゃなかった、最高ですよ。
また面白いことあったら記事にします!
なんてゆうシェアハウスですか?
めっちゃ興味あります( ´ ▽ ` )ノ
naoさん
九龍城というところでしたが残念ながら閉店してしまってます。
やっぱり震災の影響で建物にガタがきてたみたいですね。
しかし西日暮里に後継のシェアハウスができたみたいですよ、名前はわかりませんが、ググったらきっと出てくると思います。楽しいシェアハウス暮らしを♪
なんてゆうシェアハウスですか?